『 73年前、沖縄戦の遺族からの357通の手紙! 』
今日6月23日は、73年前、沖縄で米国との激しい地上戦で3ヶ月で
20万人以上が犠牲になった沖縄終結の「慰霊の日」です。
今朝のテレビ情報番組で、その沖縄戦で主力部隊となった陸軍保衛部隊
第32連隊の中の第24師団約1000名を率いた24歳の大隊長
伊東孝一さんの話が取り上げられていました。
伊東さんの師団は、米国の圧倒的兵力の前に、時には部下を見捨てざるを
えない時もあり、多くの部下の死に向かい合い、9割以上を失いました。
生き残った伊東さんは、1年以上をかけ、生き残った部下を訪ねて、
いつどこで部下達が亡くなったかを調べ、遺族に遺骨代わりの沖縄の砂を
添えて手紙を送りました。
357通の手紙は、その遺族から返信として送られて来たもので、そこには
遺の悲しみや悔しさなどの悲惨な思いが綴られており、中には隊長で
ありながら生き延びた伊東さんに怒りをぶっけるものもあり、伊東さんは
一人で苦しみ続け、一度はこの手紙誰にも見せずに「墓の中に持って行く」と
封印して来ましたが、昨年97歳になる伊東さんは、自分に残された時間の
短さを感じ
「生き残った罪・だからその罪」
「当時の国民の本当の気持ち」
「真実がどこにあるか、それを見破ること」
「戦争の愚かさを知ってもらいたい」と、
この357通の手紙を「戦争の記憶をさがす大学生ボランティア」に託しました。
私は、当時戦争を起こした政治家や軍部、そして直属の上官が亡くなった兵士
に対して無責任なのに対し、伊東さんが亡くなった部下の遺族に手紙を送った
ことに驚きと敬意を払うとともに、国が起こした戦争の責任を伊東さんが
一人で背負い続けてた辛さに涙が出ました。
ここ1年間、357通を託された若者達が、返事を書いた遺族や子供達に
面会し、対話をして来ました。その行動力と努力に拍手を送るとともに、
戦争の悲惨さと平和の尊さ不戦の誓いをしっかり受け継ぎ、戦争を知らない世代
に拡げていって欲しいと思います。